九十九島・名前の由来「長崎県佐世保市」

「九十九(くじゅうく)」は、「数えきれないほどたくさん」という意味で、島の数が非常に多いことを表す比喩的な呼び方です。実際の島の数は99ではなく調査によって約208島と数えられています。名称の起源については、江戸時代に平戸(松浦)藩の松浦静山(または松浦藩関係者)が、秋田県の象潟(きさかた)の「九十九島」に倣(なら)って呼び始めたという説明が知られています。また、地元の昔話(例:「一里島」の説話)なども伝わっており、民話的な由来設もあります。

長崎県佐世保市の九十九島

秋田県にかほ市の「九十九島」

秋田県にかほ市象潟(きさかた)には、水田の中にたくさんの丘が点在する独特の景色が広がります。「九十九島」と呼ばれるこれらの丘は、約2,500年前(紀元466年)に発生した鳥海山の山体崩壊に伴う「流れ山」です。象潟は、かって浅い海の中に多くの島が点在しており、広島県の宮島、京都府の天橋立とともに日本三景の一つである宮城県の松島に勝るとも劣らない絶景として人気を博しました.松尾芭蕉をはじめ多くの著名な俳人がこの地を訪れ、その絶景を多くの句に残しています。

しかし、現在ここは陸地になっています。それは、1804年7月に発生したマグニチュード7.0の地震に伴って地面が約2m隆起し。海が干し上がったためです。九十九島の景観は、火山噴火や地震の地殻変動の自然記録として重要であるされ、1934年㋀22日に国の史跡名勝天然記念物に指定されました。地域住民も,この景観を保全する活動を続けています。さらに、九十九島は火山で発生する山林崩壊が創り出す地形の典型的な例として、国際的な火山学のテキストにも紹介されています。 

                                                      (ヤフー記事より転載)

秋田県にかほ市象潟の九十九島